営業したいなら”営業保証金”を渡しなっ!!もしもの時のためにね。

宅建業法

営業保証金って聞いたことありますか?

今回は宅建業法の営業保証金について説明してまいります。

普段の生活の中では聞いたことのない言葉ではないでしょうか。非常に業界的な色が出てますね。

それでも安心してください。この記事を読めば営業保証金についてすぐ理解できますので。

早速解説をしてまいります!

営業保証金の基礎知識

  1. 営業保証金を供託所に供託しなければ営業できない。
  2. 素人のお客さんが業者から損害を受けた時に供託所から還付を受けられる。

大まかなイメージは以上を抑えてもらえれば大丈夫です。

供託とは・・・お金を保管してもらうこと。です。

注意していただきたいことは、2の損害といっても宅建業における損害しか認められませんということ。建設業や怪我をさせた治療費、広告料などに営業保証金の還付をもらうことはできません。

 

供託と還付はどうやってやるの?

大まかなイメージができたところで、ではいったいどの様に供託や還付を行なっていくかを勉強しましょう。

ここで大事なことは、誰が・どの順番で、ということです。それぞれの登場人物を頭に浮かべながら見ていきましょう。

 

1、宅建業者登録
→2、供託所へ営業保証金を供託
→3、免許権者へ供託した旨知らせる
→4宅建業の営業開始
→5、ここで損害発生!!
→6、お客さんは供託所から還付を受ける
→7、免許権者から宅建業者に供託金が減った旨通知が届く
→8、業者は還付分を補うように供託所へ入金(追加供託)
→9、還付分を補った旨、免許権者へ通知

以上が営業保証金のフローとなります。

時系列的に考えればどの人が何をしなければいけないかがわかりますね。

業者とお客さんと供託所以外にも免許権者が顔を出すところがいいですね。ちゃっかり業者の管理をしてるな〜って感じ。損害を出す業者をマークしてるんですね。

具体的事項の解説

それでは上のフローの中でも具体的に決められている部分を読み取っていきましょう。ここからが試験に直接出てくる部分です。ノックの様に次から次へといきますよ!

供託の仕方

単純に、業者はいくら供託すれば良いのかというところ。

主たる事務所(本店)1つにつき1,000万円
その他の事務所(支店)1つにつき500万円

の合計額を主たる事務所の最寄りの供託所へ全額まとめて供託します。ここでは案内所は含みませんので注意してください。

まず、めっちゃ大金!!営業する前に供託しなければいけないのにこんな額預けなきゃいけないんだ、、、もう無理、、、でしょ普通。

ただ、損害の額も大きくなるためそれだけ供託金も多くしなくちゃね、ということです。

 

供託の仕方で大事なものがもう一つ。

供託するものは金銭だけじゃなくてもいいんです。ではどんなものが金銭の代わりになるのか。

  1. 国債証券         →→→→→→→→→→→→→額面金額の100%
  2. 地方債券・政府保証債券  →→→→→→→→→→→→→額面金額の90%
  3. それ以外の国交省令で定める有価証券→→→→→→→→→額面金額の80%

例えば本社1つの業者さんが1000万円の地方債券を持っていたとしたら、もう100万円の金銭が供託には必要となります。(金銭のみなら1000万円)

 

免許権者への届出

免許権者への届出には3つポイントがあります。それぞれを見ていきましょう。

事務所新設の届出

先ほど営業を始めるために免許権者へ届出をしなければいけない、と説明しましたが、事務所を新設した場合も届出が必要になります。この届出がなければ新設事務所は営業できません。

 

供託後の届出  をしない場合

では、届出が全くされない業者がいたらどうなるか?その様な業者へは免許権者が催告と取り消しを行えます。

そんな営業したくなさそうな業者いるのか?と思ってもいるんですね〜。

1、免許権者は免許を与えてから3ヶ月以内に営業保証金供託後の届出がなければ催告をする
2、1ヶ月たっても届出がなければ免許取り消しをする
ここまでくると営業しなくても良いのかと思っちゃいますね。免許権者からしてみると、せっかく業者免許をあげたんだからしっかり宅建業界に貢献しなさい!ということなんでしょうね。
追加供託後の届出
損害を与えたお客様への還付が済んだら、その分を追加供託しなければいけませんね。その追加供託を終えた後にも免許権者へ届出を行います。
この時のタイムリミットは、免許権者から不足通知が来て2週間以内に供託をしなければいけない。

営業保証金の取り戻し

もし宅建業者が支店をたたんで仕事をしなくなった場合、供託所へ供託していた供託金を引き出せる。預けていたお金を使わなくなったので業者に返します、というイメージ。原因は事務所をたたむ他に、業者をやめる、悪いことして免許取り消しとなった場合など、どんな理由でも事務所がなくなれば営業保証金を返してもらえる。

そこで取り戻す時にも決まりがある、

原則:6ヶ月以上の広告期間を設けてから取り戻す

周囲に「事務所減らすので供託金減らしますよ〜(なくなりますよ〜)」と言いふらすことです。これをしないと、お客さんは知らない間に還付を受けられる元の額が減る、ということになりかわいそうですね。そうならない様に6ヶ月必要ということです。

例外1:二重供託の時は直ちに取り戻せる

二重供託とは、本店を移転する業者がやらなければいけないことです。

もし本店を移転するなら、供託所も変わりますよね(本店の最寄りの供託所にまとめて供託してるから。上での勉強覚えてくれてますか?)

その時に、新たな供託所に供託してから元の供託所より供託金を取り戻すこと。供託されていない期間を作ってはいけないという観点からこのルールがあります。この様に二重供託した後であれば、元の供託所から広告なしに取り戻しても、供託金が減るわけではないので問題ありませんね。

 

ちなみに、本店を移転する業者は二重供託以外にも保管替えというやり方もあります。保管替えとは元の供託所から新たな供託所へ送金することです。(銀行の振り込みの様なイメージ)

これであれば供託されてない期間はありませんね。しかしこの保管替えは金銭のみでしか使えません。有価証券を組み合わせて供託している場合は二重供託の一択です

 

例外2:業者が保証協会に加入した時

次の投稿で保証協会についてご説明いたします。業者は営業保証金を供託するか保証協会の社員にならなければ営業できない、ということだけ覚えてください。

そして営業保証金ではなく、保証協会に移る!という時は広告なしでも供託金を取り戻せます。この時も供託金が減るわけではないので問題ありません。

 

例外3:取り戻しの原因があったが10年経過している

債券自体が10年で時効完成ですので、10年前にお客様に損害を与えていたとしても、それによって還付を受けられるものではなく、広告は必要なくなります。

まとめ

今回は営業保証金について説明してきました。

初めは聞いたことのない言葉に構えてしまったかもしれませんが、登場人物とフローをしっかり思い描くことで、ストーリー性があるのですんなり理解できたのではないでしょうか。

すこし量も多かったので、「ここの意味がわからないよ」「もう少し深く教えてほしい」「具体例をあげてほしい」などご意見ご要望があればコメントください。秒で返します。

この営業保証金と次に開設する保証協会はセットで覚えることをお勧めします。ぜひ次回も見てみてください。

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。


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